「レオパに日光浴は必要なの?夜行性なのに?」「日光浴のやり方は?爬虫類用のライトでもいいのかな?」といった悩みにお答えします。
この情報はまだほとんど知られていませんが、実はレオパにとって日光浴は、とても大切です。なぜならレオパにとって、日光浴をする意外なメリットがあるからです。
この記事では、「レオパの日光浴のメリット」「ライトをつかた特殊な日光浴のやり方」をご紹介します。やり方は少し特殊なので、ぜひこの記事を参考にやってみてください。
特に、日光浴なのにシェルターや遊び場が必要なところがポイントです。記事後半では、日光浴にも、運動不足の解消にも役立つ「レオパ専用の遊び場」をご紹介します。
爬虫類の飼育用品メーカー『両爬工房』代表
Kanta
かんた
爬虫類を含めた動物の飼育歴23年。自分でも爬虫類を飼いながら、飼育用品メーカー『両爬工房』代表として、爬虫類シェルターなどを開発・販売している。ものづくりのモットーは「ユニークで良いものを」。好きな食べ物は、ティラミスとスタバのフラペチーノ。好きなアーティストは、優里と菅田将暉。
レオパに日光浴はちょっとだけ必要です
結論から言うとレオパードゲッコーに日光浴は、ちょっとだけ必要です。レオパードゲッコーにとって、多くのメリットがあります。
レオパは夜行性のため、日光浴は必要ないと思われがちです。しかし、飼育下では少しの日光浴が健康維持にとても役立ちます。
特に、昼夜のサイクルをしっかりと作ることで、規則的な生活ができるので、レオパの体調が良くなり、ストレスも軽減されます。
また日光浴により生成されるビタミンD3は、カルシウムの吸収と代謝の促進に重要な役割を果たします。
レオパは夜行性といえど、日光浴はとても大切な行為だとわかります。この記事を読んで、日光浴の方法やメリットをさらに理解して、レオパの生活環境を整えましょう。
レオパの日光浴をさせるメリット
レオパに日光浴をさせるメリットは、いくつかあります。これを読めば、きっとあなたもすぐにライトを購入したくなるはずです。
- 昼夜の明暗のメリハリがつく
- ビタミンD3が合成できる
- ケージ内が見やすくなる
昼夜の明暗のメリハリがつく
レオパは夜行性ですが、飼育環境での昼夜のメリハリは重要です。日光浴によりケージ内の明るさが変わり、昼夜の違いがはっきりします。
そのため、日光浴を通じて、レオパの体内時計が正常に機能します。昼夜のサイクルが整うと、レオパの体調が整い、ストレスが軽減されて健康状態が向上します。
また、日光浴を取り入れることで、レオパの行動が予測しやすくなり、お世話もスムーズになります。例えば、昼間は隠れ家で休み、夜間に活動するようになるので、決まった時間にお世話ができるわけです。
ビタミンD3が合成できる
レオパも動物なので、健康を維持するためにビタミンD3が必要です。ビタミンD3はカルシウムの吸収を助け、骨の健康を保つ役割があります。
ビタミンD3が不足すると、カルシウムがうまく吸収されず、骨が弱くなるリスクがあります。特に、成長期のレオパにとってビタミンD3は非常に重要です。
ケージに日光が差し込まない場合は、フルスペクトルライトを使って、飼育環境でも自然に近い日光浴を実現しましょう。
ケージ内が見やすくなる
日光浴のために照明を設置すると、ケージ内が明るくなり、観察がしやすくなります。レオの行動を観察しやすくなることで、健康チェックが簡単になります。
明るい環境では、レオパの異常行動や体調不良を早期に発見することができます。レオパの食事や活動の様子、体型などをしっかりと観察できるからです。
また、照明があるときれいに写真撮影ができます。記念用でもSNS投稿にアップするためでも、写真がきれいになるに越したことありません。
ライトを使うレオパの特殊な日光浴のやり方
「日光浴をさせたいけど、ケージに日光が入りません…」という方のため、ライトを使った日光浴のやり方をご紹介します。
一般的なライトの設置方法とは、少し違うところがあります。以降を何度も読み返して、十分に気を付けてセッティングしてください。
- フルスペクトルライトを使う
- 昼間のみ点灯させ、夜間は消す
- 狭いケージなら、外部に設置する
フルスペクトルライトを使う
レオパの日光浴では、フルスペクトルライトを使いましょう。フルスペクトルライトは、自然の太陽光に近い光を照射します。これにより、レオパはビタミンD3を合成しやすくなり、骨の健康を維持できます。
ライトを使用するときは、タイマースイッチ付きのサーモスタットの併用をおすすめします。タイマーがあれば自動でオンオフしてくれるので、手動で切り替えなくて済みます。
昼間のみ点灯させ、夜間は消す
フルスペクトルライトは、昼間のみ点灯させて、夜間は消してください。これで、自然な昼夜のリズムを再現でき、レオパの体内時計が正常に働きます。
一般的には、昼間の10〜12時間点灯させ、夜間は完全に消灯するのが理想的です。これにより、レオパは昼間に十分な光を浴び、夜間は休息できます。
ライトの点灯時間は、季節やレオパの生活リズムに合わせて調整しましょう。夏は長く、冬は短くなど、実際の外の様子を見ながら合わせてみてください。
狭いケージなら、外部に設置する
レオパのケージが狭い場合、フルスペクトルライトを外部に設置する方法があります。これにより、ケージ内のスペースを有効に使いつつ、必要な光を照射できます。
ライトが近すぎると、レオパが熱源によりやけどを負う可能性があります。また、照射範囲が絞られて、異常に明るくなってしまうのも防げます。
さらに外部に設置することで、ケージ内の温度上昇を防ぐことができます。直射日光やライトの熱がケージ内に直接届かないようにすることで、無駄に過熱するリスクを減らせます。
ライトを外部に設置する際は、ケージ全体に均等に光が届くように工夫しましょう。光が偏らないように、適切な高さや角度に調整してください。
シェルターや遊び場で隠れ家を作る
レオパは、自然環境では木漏れ日があたるような場所で日光浴を楽しみます。直接の日光ではなく、和らいだ日光を好むため、飼育環境でも同様の条件を再現することが大切です。
そのために、シェルターや遊び場を使って隠れ家を作ります。複数の隠れ家を作ることで、レオパに濃淡の違う光の環境を与えられるので、自分の好みに合わせて隠れ場所を選ぶことができます。
レオパが望んで動かない限りは、決して日光を直接照射しないでください。日光浴をするべきとは言うものの、必要な日光量はほんの少しで十分です。
日光浴の隠れ家に!遊び場「はちゅれちっく」
両爬工房では、小型爬虫類向けの遊び場(遊び場付きロフト)「はちゅれちっく」を開発・販売しています。
はちゅれちっくを使えば、レオパが日光浴をするときの隠れ家として役立ちます。また、活動的な夜間には、レオパの立体活動をサポートでき、運動不足の解消や便秘・肥満の予防につながります。
サイズは「2階建て」「3階建て」の2種類です。お使いのケージサイズに合わせて選べます。特別な知識や技術は必要なく、設置するだけで立体レイアウトのできあがりです。
「レオパの日光浴をやってみたい」「ついでに運動もさせたい。ずっと健康でいてほしい」と思う方は、レオパ専用の遊び場「はちゅれちっく」をぜひ手に入れてください。
レオパの遊び場「はちゅれちっく」で飼育がもっと楽しくなる!この記事のポイント
今回は「レオパの日光浴」について解説しました。最後に、この記事の大切なポイントを振り返りましょう。
- 実はレオパにとって日光浴は大切で、健康の維持につながる
- レオパは昼夜のメリハリが付き、ビタミンD3の生成ができる
- 日光が直接差し込まないなら、フルスペクトルライトを使う
- 直接の光ではなく、隠れ家や遊び場にできる木漏れ日を好む
- レオパの遊び場なら両爬工房の「はちゅれちっく」がおすすめ
レオパの遊び場をお探しの方は、下記の記事がおすすめです。
- 監修:山本直輝, 写真・編集:川添宣広, 「レオパの教科書」, 笠倉出版社, 2020年1月1日
- 著者:小家山仁, 写真・編集:川添宣広, 「ヒョウモントカゲモドキの健康と病気」, 誠文堂新光社, 2019年4月12日