「レオパの便秘対策を知りたい!そもそも何が原因で便秘になるの?.」「便秘対策を簡単にできる便利グッズがあればほしい!」といった悩みにお答えします。
脱水症状や運動不足など、レオパが便秘になる原因はいくつもあります。その原因を解消するには、複数の対策を試していくことが大切です。
対策方法を知らなければ、便秘を防ぐことができないだけでなく、いざ便秘になっても解決ができません。今すぐにでも便秘になる原因を知って、対策を施しましょう。
レオパにずっと健康でいてほしい方、もっとレオパの飼育を楽しみたい方は、ぜひ最後までご覧ください。記事後半では、便秘対策グッズ「レオパ専用の遊び場」をご紹介します。
爬虫類の飼育用品メーカー『両爬工房』代表
Kanta
かんた
爬虫類を含めた動物の飼育歴23年。自分でも爬虫類を飼いながら、飼育用品メーカー『両爬工房』代表として、爬虫類シェルターなどを開発・販売している。ものづくりのモットーは「ユニークで良いものを」。好きな食べ物は、ティラミスとスタバのフラペチーノ。好きなアーティストは、優里と菅田将暉。
レオパは何日から便秘?
レオパが便秘かどうか判断するときは、何日かではなく「普段よりどのくらい遅いか」を基準にしましょう。
人間と同じように、レオパの排便頻度だって個体それぞれです。ベビーなのか、ヤングなのか、アダルトなのかでまた変わってきます。
普段と比べて遅いと感じたら、便秘を疑ってください。専門の病院に診てもらうか、専門家の指示を仰ぎましょう。
レオパが便秘になってしまったら
たとえ完璧に対策をしていても、便秘になる可能性はゼロになりません。
そこで、便秘になったときの対処法も簡単にご紹介しておきます。いざ便秘になったとしても、焦らずかつできるだけ早めに下記の対処法を実施してください。
- すぐに爬虫類が診れる専門病院へ行く
- 繰り返さないようにケージ環境を見直す
すぐに爬虫類が診れる専門病院へ行く
もしレオパが便秘になった場合は、適切な治療を受けるために、すぐに爬虫類専門の病院を訪れましょう。獣医師は状況を評価し、必要な検査や治療を行います。
便秘が長引くと健康に深刻な影響を与える可能性があるため、早急な対応が重要です。専門病院での診察は、レオパの健康を迅速に回復させるための最善のステップです。
繰り返さないようにケージ環境を見直す
レオパが便秘になった後は、再発防止のためケージの環境を見直しましょう。まずは最低限の対策として、温度や湿度、床材、隠れ家の配置を改善していきます。
その後、できれば大きなケージに変えて、レオパ専用の遊び場を設置してください。遊び場を置くだけでも、レオパの温度不足・運動不足の解消につながります。
便秘になって後から多額の医療費を払ったり、思わぬ大事態になり命を落としたりしては遅いです。今のうちに対策をしたいなら、遊び場はマストで用意してください。
レオパが便秘になる7つの原因
レオパが便秘を対策するためにも、まずはその原因を知っておきましょう。
これらの原因を未然になくすことで、レオパが便秘にならずに済みます。意外な事実もありますから、レオパ飼育初心者なら一度は必ず目を通してください。
- 水分不足による脱水症状
- 低温環境による代謝の低下
- 消化しにくいエサの蓄積
- 消化できない床材の誤飲
- ストレスによる体調不良
- 代謝疾患や消化器官の病気
- 運動不足による消化能力低下
水分不足による脱水症状
水分不足による脱水症状になると便秘を引き起こします。水分が足りないと、体内の消化が滞ったり、排便がうまくいかなかったりするので、結果的に便秘につながってしまいます。
日頃からしっかりと水分を補給することが、便秘を防ぐために大切です。水入れを用意して、新鮮な水を定期的に(できれば1日1回)交換してください。
低温環境による代謝の低下
温暖気候で生まれ育つレオパは、飼育下においても温かい環境が適しています。ケージ内の温度が低いと、彼らの体の代謝活動が落ちるので注意してください。代謝が低下すると、消化機能も衰え、便秘になりやすくなります。
特に冬場はケージの温度管理に注意しましょう。適切な温度は、レオパの健康維持に不可欠です。ヒーターや保温ランプを使って、常に適切な温度を保つのを心がけてください。
消化しにくいエサの蓄積
消化しにくいエサだと消化器官に蓄積してしまい、排便が遅くなることがあります。特に、大きすぎる昆虫や硬い外骨格の虫は消化しにくく、便秘の原因になります。
適切なサイズ、適切な種類の餌を選ぶことが大切です。また、与えるエサの量も調整しましょう。過剰に餌を与えると、消化器官に負担がかかります。
消化できない床材の誤飲
レオパがエサを捕食する際に、床材を誤って飲み込むことがあります。特に砂や小粒の床材は、誤飲を引き起こすリスクが高いです。
とはいえ大きめのバークチップなど、粒が大きいものだと誤飲をしたときのダメージが大きすぎます。そのため床材の種類ではなく、エサの与え方を工夫する方がいいでしょう。
ストレスによる体調不良
レオパードゲッコーは環境の変化に敏感で、ストレスを感じやすいです。騒がしい環境、明るすぎる照明、他のペットとの接触などがストレスの原因となります。
ストレスは消化活動に悪影響を与え、便秘を引き起こすことがあります。レオパのストレスを減らすためには、静かで落ち着いた環境を整えてあげることが大切です。
代謝疾患や消化器官の病気
レオパードゲッコーが便秘になることは、代謝疾患や消化器官の病気のサインかもしれません。これらの病気は内蔵の機能を低下させ、消化や排泄に影響を及ぼします。
症状が見られたら、早めに専門の獣医師に相談することが重要です。疾患や病気が原因の場合は早期治療が大切なので、自分でどうにかしようとせず、すぐに専門家を頼りましょう。
運動不足による消化能力低下
レオパが十分に動けないと、消化機能が衰えます。適切な運動は消化を助け、便秘を防ぐ重要な役割を果たします。
運動不足になる多くの原因は、ケージが狭すぎることと、体を動かせる遊び場などを置いていないことです。ケージは動き回れるように大きめサイズを選び、登り降りできる障害物を設置しましょう。
レオパの便秘を未然に防ぐ具体的な対策
それでは、レオパの便秘を未然に防ぐための対策方法をご紹介します。
多くの場合は、ケージ環境を改善するだけなので、今すぐにでも対策できます。小さなことからでいいので、複数の対策ができるよう、丁寧に読み進めてみてください。
- 新鮮な飲水に定期的に交換する
- ケージ内の温度環境を見直す
- 消化しやすいエサに交換する
- エサを与えるときは誤飲を対策する
- 隠れ家を置いてストレスを緩和する
- 専門病院で定期的な健康診断を行う
- 遊び場を設置して運動不足を解消する
新鮮な飲水に定期的に交換する
レオパにとって飲み水は、とても重要です。水が汚れていると、レオパは水を飲まなくなることがあるので、注意が必要です。
毎日、飲み水を新鮮なものに交換して、いつでも清潔な水を飲めるようにしましょう。これにより水分不足を防ぎ、便秘のリスクを低減できます。起床したら交換する、などのルーティンを作ると継続しやすくなります。
また、レオパの中には壁やガラスについた水滴しか興味を示さない個体もいます。その場合は、大変かもしれませんが1日1回、壁に向かって霧吹きをしてあげましょう。
ケージ内の温度環境を見直す
レオパードゲッコーの消化機能は温度に大きく依存します。ケージ内の温度が低すぎると、消化が悪くなり便秘を引き起こすことがあります。
理想的な温度範囲を保つために、ヒーターや保温ランプを適切に配置しましょう。昼間と夜間で温度が下がりすぎないよう、温度管理には特に注意が必要です。
重要なポイントは「自分が寝ているときの温度を確認する」ということ。自分が部屋でエアコンやストーブを付けていないとき、きちんと保温できているかをチェックしてください。
消化しやすいエサに交換する
レオパードゲッコーの食事は消化が良いものを選びましょう。大きすぎる昆虫を選ばないことで、消化不良や便秘を未然に防げます。
「レオパ専用の人工フード」でもいいですが、カルシウム粉を振りかけたゴキブリやワームも検討しましょう。人工フードは水でふやかすなど、所定の使用方法を守ってください。
また、餌の量が多すぎると消化不良を起こします。栄養不足の心配をしすぎて、過剰にエサを与えないようにしてください。便秘だけでなく、肥満にもつながります。
エサを与えるときは誤飲を対策する
レオパードゲッコーがエサを食べる際、誤って床材を飲み込まないよう注意が必要です。エサを与えるときは、食事専用の容器を使用するか、平滑な表面で与えるようにしましょう。
これにより、床材と一緒に餌が口に入るのを防げます。これが完璧でなくとも、誤飲が少なくなれば便秘になるリスクは十分に下げられます。
もしこのやり方が難しいなら、床材をキッチンペーパーやペットシーツに変えましょう。物理的にもう誤飲ができなくなるので、その心配がいらなくなります。
隠れ家を置いてストレスを緩和する
レオパードゲッコーは自然に隠れる習性があります。ケージ内に適切な隠れ家を設置することで、彼らのストレスを大幅に軽減できます。
安心して休息できる場所を設けることで、ストレスによる消化不良や便秘を防ぎます。隠れ家はレオパのサイズに合ったものを選び、ケージに複数個配置するのがいいでしょう。
専門病院で定期的な健康診断を行う
レオパの健康を保ちたいなら、専門の獣医師による定期的な健康診断もおすすめです。獣医師なら、隠れている病気や消化不良の兆候を早期に発見できます。
特に便秘が繰り返される場合、その原因を特定し、適切な治療を行うことができます。忙しくても年に数度の健康診断を心がけると、安心して飼育を続けられるでしょう。
遊び場を設置して運動不足を解消する
レオパは、とても活動的な生き物です。ケージ内に遊び場を設けることで、十分な運動が保証され、便秘を防ぐ助けになります。
遊び場には、登り降りできる階段やはしご、高低差のあるロフトが付いています。これにより、レオパは自然に近い立体的な活動ができるのです。
遊び場の設置によるメリットは、運動不足の解消にとどまりません。レオパが温度を選びやすくなったりもするので、温度不足による便秘対策としても有効です。
便秘対策になるレオパの遊び場「はちゅれちっく」
両爬工房では、小型爬虫類向けの遊び場(遊び場付きロフト)「はちゅれちっく」を開発・販売しています。
はちゅれちっくを使えば、レオパの立体活動をサポートできるので、運動不足の解消や便秘・肥満の予防につながります。野生のような活き活きとした姿を見られるので、あなた自身も飼っていて楽しくなるはずです。
サイズは「2階建て」「3階建て」の2種類で、お使いのケージサイズに合わせて選べます。特別な知識や技術は必要なく、設置するだけで立体レイアウトのできあがりです。
「レオパを積極的に運動させたい。ずっと健康でいてほしい」「もっと毎日の飼育を楽しみたい」と思う方は、レオパ専用の遊び場「はちゅれちっく」をぜひ手に入れてください。
レオパの遊び場「はちゅれちっく」で飼育がもっと楽しくなる!この記事のポイント
今回は「レオパの便秘の見極めライン」について解説しました。最後に、この記事の大切なポイントを振り返りましょう。
- レオパが便秘かどうかは、普段の排便頻度と差を見て判断すること
- 水分不足や運動不足など、レオパが便秘になる原因はいくつもある
- 対策してもレオパが便秘になったら、すぐに専門の病院へ行くこと
- 運動不足や温度不足が原因にならないように、遊び場を設置しよう
- レオパ専用の遊び場なら両爬工房の「はちゅれちっく」がおすすめ
レオパの遊び場をお探しの方は、下記の記事がおすすめです。
- 監修:山本直輝, 写真・編集:川添宣広, 「レオパの教科書」, 笠倉出版社, 2020年1月1日
- 著者:小家山仁, 写真・編集:川添宣広, 「ヒョウモントカゲモドキの健康と病気」, 誠文堂新光社, 2019年4月12日