「うちのレオパってガリガリ?痩せすぎなのかな?」「どうやったら健康的に太れるの?食欲をアップさせるには?」といった悩みにお答えします。
レオパが体型がガリガリかどうかは、尻尾の細さや骨の露出、目のくぼみを見ればすぐに判別できます。問題なのは、ガリガリの状態からどうやって太らせるかです。
この記事では、ガリガリのレオパの太らせ方、食欲アップの方法をご紹介します。ガリガリの状態が続けば、命の危険もあります。少しずつでも、健康的な体型に戻しましょう。
レオパの体型がガリガリでお困りの方は、ぜひ最後までご覧ください。記事後半では、運動不足の解消により、食欲の増進につながる「レオパ専用の遊び場」をご紹介します。
爬虫類の飼育用品メーカー『両爬工房』代表
Kanta
かんた
爬虫類を含めた動物の飼育歴23年。自分でも爬虫類を飼いながら、飼育用品メーカー『両爬工房』代表として、爬虫類シェルターなどを開発・販売している。ものづくりのモットーは「ユニークで良いものを」。好きな食べ物は、ティラミスとスタバのフラペチーノ。好きなアーティストは、優里と菅田将暉。
レオパのガリガリどうかの見極め方
レオパの「ガリガリ」かどうかの見極め方をご紹介します。
あなたのレオパが果たしてガリガリなのか、次のような観点でチェックしてみてください。
- 尻尾が細く脂肪がない
- 背骨や骨盤が露出する
- 目がくぼみシワができる
尻尾が細く脂肪がない
レオパードゲッコーの尻尾は健康状態の指標になります。健康なレオパは尻尾に脂肪を蓄えており、太くてしっかりしています。
しかし、ガリガリなレオパの場合、尻尾が細く、脂肪がほとんど感じられません。これは栄養不足や病気、ストレスが原因で起こります。
健康的なレオパの尻尾は、首の付け根と同じくらいの太さをしています。尻尾の方が明らかに細いなら痩せすぎ(ガリガリ)、明らかに太いなら太り過ぎ(肥満)です。
背骨や骨盤が露出する
ガリガリなレオパでは、背骨や骨盤の骨がはっきりと露出して見えることがあります。健康なレオパは背骨や骨盤が肉に覆われて見えません。
これは、栄養不足や病気が原因で筋肉や脂肪が減少していることを示しています。人間と同様に明らかに「病人」といった痩せ細り方をしているので、わかりやすいかと思います。
目がくぼみシワができる
レオパの目がくぼんでシワができるのは、健康状態が悪化しているサインです。健康なレオパは目が明るくてくぼんでおらず、目の周りにシワがありません。
しかし、ガリガリなレオパでは、目が奥に引っ込み、目の周りにシワが見られます。これは脱水や栄養不良が原因によるものです。
ガリガリに痩せ細ったレオパにありがちな行動
ガリガリに痩せ細ったレオパにありがちな行動をご紹介します。
これらの行動が見られたときは、危険なシグナルだと思ってください。ガリガリに痩せ細らないと、こういった行動は見られません。
ひとつだけならまだしも、複数の行動が見られるときは早急に対処してください。
- 餌を食べない
- 無気力になる
- 攻撃的になる
餌を食べない
ガリガリのレオパが餌を食べないのは、健康状態の悪化のサインです。食欲不振は、栄養不足やストレス、病気が原因で起こります。
特に環境の変化や飼育環境の問題がストレスとなり、食欲に影響を与えることがあります。まずは飼育環境を見直し、適切な温度と湿度を保ちましょう。
無気力になる
ガリガリのレオパが無気力になるのは、深刻な健康問題のサインです。健康なレオパは活発に動き回りますが、栄養不足やストレス、病気が原因で無気力になることがあります。
無気力な状態では、ほとんど動かず、活動量が極端に減少します。この状態を改善するには、まず飼育環境を見直し、適切な温度と湿度を保ちましょう。
攻撃的になる
ガリガリのレオパが攻撃的になるのは、ストレスや不安、栄養不足が原因です。健康なレオパはほとんどの個体が穏やかで、人間に対しても攻撃的ではありません。
しかし、栄養不足や適切な環境が提供されていない場合、ストレスが増し、攻撃的な行動をとることがあります。攻撃的なレオパは、突然咬みついたり、威嚇行動をしてきます。
ガリガリのレオパを太らせる方法
それでは、ガリガリのレオパをどうやって太らせればいいのか、その方法をご紹介します。
「単純にエサの量や頻度を増やす」といった回答では根本的に解決できないでしょう。それがなかなかできないから、ガリガリのままだったわけですから。
ここではもう一歩踏み込んで、より効果的にガリガリから太らせる方法を教えましょう。
- 栄養バランスの取れたエサを与える
- ストレスの少ない飼育環境を整える
- 専門の獣医師の診察と処置を受ける
栄養バランスの取れたエサを与える
ガリガリのレオパには、栄養バランスの取れたエサを与えることが重要です。
主食として、コオロギやミールワーム、シルクワームなどの昆虫を提供しましょう。これらの昆虫は、プロテインや必要な栄養素を豊富に含んでいます。
また、昆虫にカルシウムやビタミンのサプリメントをまぶして与えることで、栄養不足を補います。高脂肪のワックスワームやバターワームはおやつとして与えると良いですが、頻度は控えめにします。
人工フードを与える場合は、同じくらいの栄養価があるものを選んでください。食いつきが悪い場合は、やはり我慢して本物の昆虫を選ぶべきです。
適切な栄養管理は、レオパの健康回復と体重増加において非常に大切なポイント。必要に応じて、獣医師に相談し、最適な食事プランを作成しましょう。
ストレスの少ない飼育環境を整える
ガリガリのレオパを健康にするためには、ストレスの少ない飼育環境を整えることが重要です。適切な生活空間で過ごせなければ、それは食欲もわかないというものです。
飼育環境の広さ・高さ・温度・湿度・光量・レイアウト・外部からの刺激など、あらゆる要素が適しているか、もう一度チェックしてみてください。
また、過度なハンドリングは避け、レオパが自分のペースで活動できるようにしましょう。環境の変化は最小限に抑えつつ、定期的な掃除で清潔を保つことも大切です。
これにより、ストレスが軽減されて精神的な健康状態が改善されます。これも必要に応じて獣医師に相談し、最適な飼育方法を確認しましょう。
専門の獣医師の診察と処置を受ける
ガリガリのレオパを健康にするためには、専門の獣医師の診察と処置を受けることが不可欠です。はっきり言って、これに勝る方法はありません。
専門の獣医師ならこれまでの経験に基づき、体重減少の原因を特定し、適切な治療を提供できます。例えば、寄生虫感染や栄養不良、その他の健康問題を診断し、必要な薬やサプリメントを処方します。
また、食事プランの改善や飼育環境の見直しについてのアドバイスも受けられます。自分では気付かなかったミスも指摘してくれるので、安心して治療に専念できます。
獣医師との連携を密にし、適切なケアを施しましょう。「やっぱり病院に行けば良かった…」と後悔しないように、忙しくても時間をとって受診してください。
レオパの食欲を増進させる方法
結局のところ、レオパの食欲がない限りは、早々に太れません。
そこでレオパの食欲を増進させる方法をご紹介します。これらを全部使いこなせれば、今よりもぐっとレオパの食欲が上がり、エサの量が増えるはずです。
- 色々試して好みのエサを探す
- エサの与え方自体も工夫する
- 日頃から遊び場を運動させる
色々試して好みのエサを探す
レオパの食欲を増進させるためには、さまざまなエサを試して、好みのエサを見つけてあげることが重要です。人間と同じく、レオパだって好みは個体により違います。
まず、主食としてコオロギ、ミールワーム、デュビアローチなどを試してみましょう。人工フードの場合でも、たくさんの会社から類似品が出ているので選択肢はあるはずです。
また、高脂肪のワックスワームやバターワームをおやつとして与えることで、食欲を引き出すことも可能です。ただし、高脂肪ゆえに与えすぎには気を付けてください。
カルシウムやビタミンのサプリメントをまぶして栄養価を高めることも大切です。レオパの反応を観察しながら、最適なエサを見つけることが食欲増進の鍵になります。
エサの与え方自体も工夫する
レオパの食欲を増進させるためには、エサの与え方にも工夫が必要です。例えば、エサを動かして生きているように見せることで、レオパの捕食本能を刺激できます。
ピンセットを使って昆虫を動かしながら与えると効果的です。上手に動かすことができれば、わざわざ活き餌を使わなくても、いい意味でレオパを騙せるわけです。
また、給餌のタイミングを工夫することも大切です。夜行性のレオパは、夕方から夜にかけてエサを与えると食欲が増すことが多いです。
その他にも、エサを隠れ家の近くに置いたり、エサの温度を気持ち高めたりなど、食いつきを上げる方法はたくさんあります。どれも全部試してみましょう。
日頃から遊び場を運動させる
これがもっとも重要。レオパの食欲を増進させるためには、日頃から遊び場で運動させることが効果的です。運動は代謝を活発にし、自然な食欲増進を促します。
遊び場を設置して、レオパが自由に動き回れる立体的な環境を作りましょう。登り降りできる階段や高低差のあるロフトを設置することで、レオパが嬉しそうに探索します。
また、運動はストレスの軽減にも繋がり、精神的な健康状態も向上させます。レオパの健康を大切にしたいなら、マストで遊び場を設置してあげてください。
運動して食欲アップ!遊び場「はちゅれちっく」
両爬工房では、小型爬虫類向けの遊び場(遊び場付きロフト)「はちゅれちっく」を開発・販売しています。
レオパの立体活動をサポートできるので、便秘や運動不足の解消につながります。野生のような活き活きとした姿を見られるので、あなた自身も飼っていて楽しくなるはずです。
サイズは「2階建て」「3階建て」の2種類で、お使いのケージサイズに合わせて選べます。特別な知識や技術は必要なく、設置するだけで立体レイアウトのできあがりです。
「レオパの運動をうながして、食欲をアップさせたい」「もっとレオパに健康でいてほしい」と思う方は、遊び場「はちゅれちっく」をぜひ手に入れてください。
レオパの遊び場「はちゅれちっく」で飼育がもっと楽しくなる!この記事のポイント
今回は「レオパのガリガリの見極め方、具体的な太らせ方」について解説しました。最後に、この記事の大切なポイントを振り返りましょう。
- 尻尾が細かったり、骨盤が露出していたりするならガリガリの状態
- 痩せ細るとエサを食べないだけでなく、無気力状態や攻撃的になる
- レオパを太らせたいなら、適切な環境づくりと栄養バランスが大事
- 食欲増進を狙うならエサの工夫だけでなく、遊び場を設置するべき
- レオパ専用の遊び場なら両爬工房の「はちゅれちっく」がおすすめ
食欲増進につながるレオパの遊び場が気になる方は、下記の記事をご覧ください。
- 監修:山本直輝, 写真・編集:川添宣広, 「レオパの教科書」, 笠倉出版社, 2020年1月1日
- 著者:小家山仁, 写真・編集:川添宣広, 「ヒョウモントカゲモドキの健康と病気」, 誠文堂新光社, 2019年4月12日