「レオパの便秘の原因を知りたい!なんでうんちしないの?」「具体的な便秘の解消方法と今後の対策も知りたい!」という悩みにお答えします。
この記事では、レオパの便秘の原因についてご紹介します。主な原因のほとんどが適切な飼育環境を作れていないことです。
このまま間違いばかりの環境で飼育を続けていたら、何度でも便秘を引き起こします。この記事を読んで、便秘の原因を知り、適切なレオパの環境を作りましょう。
爬虫類の飼育用品メーカー『両爬工房』代表
Kanta
かんた
爬虫類を含めた動物の飼育歴23年。自分でも爬虫類を飼いながら、飼育用品メーカー『両爬工房』代表として、爬虫類シェルターなどを開発・販売している。ものづくりのモットーは「ユニークで良いものを」。好きな食べ物は、ティラミスとスタバのフラペチーノ。好きなアーティストは、優里と菅田将暉。
レオパの便秘の原因
レオパが便秘を対策するために、その原因を知っておきましょう。
これらの原因を未然になくすことで、レオパが便秘にならずに済みます。意外な事実もありますから、レオパ飼育初心者なら必ず目を通してください。
- 水分不足による脱水症状
- 低温環境による代謝の低下
- 消化しにくいエサの蓄積
- 消化できない床材の誤飲
- ストレスによる体調不良
- 代謝疾患や消化器官の病気
- 運動不足による消化能力低下
水分不足による脱水症状
水分不足による脱水症状になると便秘を引き起こします。水分が足りないと、体内の消化が滞ったり、排便がうまくいかなかったりするので、結果的に便秘につながってしまいます。
日頃からしっかりと水分を補給することが、便秘を防ぐために大切です。水入れを用意して、新鮮な水を定期的に(できれば1日1回)交換してください。
低温環境による代謝の低下
温暖気候で生まれ育つレオパは、飼育下においても温かい環境が適しています。ケージ内の温度が低いと、彼らの体の代謝活動が落ちるので注意してください。代謝が低下すると、消化機能も衰え、便秘になりやすくなります。
特に冬場はケージの温度管理に注意しましょう。適切な温度は、レオパの健康維持に不可欠です。ヒーターや保温ランプを使って、常に適切な温度を保つのを心がけてください。
消化しにくいエサの蓄積
消化しにくいエサだと消化器官に蓄積してしまい、排便が遅くなることがあります。特に、大きすぎる昆虫や硬い外骨格の虫は消化しにくく、便秘の原因になります。
適切なサイズ、適切な種類の餌を選ぶことが大切です。また、与えるエサの量も調整しましょう。過剰に餌を与えると、消化器官に負担がかかります。
消化できない床材の誤飲
レオパがエサを捕食する際に、床材を誤って飲み込むことがあります。特に砂や小粒の床材は、誤飲を引き起こすリスクが高いです。
とはいえ大きめのバークチップなど、粒が大きいものだと誤飲をしたときのダメージが大きすぎます。そのため床材の種類ではなく、エサの与え方を工夫する方がいいでしょう。
ストレスによる体調不良
レオパードゲッコーは環境の変化に敏感で、ストレスを感じやすいです。騒がしい環境、明るすぎる照明、他のペットとの接触などがストレスの原因となります。
ストレスは消化活動に悪影響を与え、便秘を引き起こすことがあります。レオパのストレスを減らすためには、静かで落ち着いた環境を整えてあげることが大切です。
代謝疾患や消化器官の病気
レオパードゲッコーが便秘になることは、代謝疾患や消化器官の病気のサインかもしれません。これらの病気は内蔵の機能を低下させ、消化や排泄に影響を及ぼします。
症状が見られたら、早めに専門の獣医師に相談することが重要です。疾患や病気が原因の場合は早期治療が大切なので、自分でどうにかしようとせず、すぐに専門家を頼りましょう。
運動不足による消化能力低下
レオパが十分に動けないと、消化機能が衰えます。適切な運動は消化を助け、便秘を防ぐ重要な役割を果たします。
運動不足になる多くの原因は、ケージが狭すぎることと、体を動かせる遊び場などを置いていないことです。ケージは動き回れるように大きめサイズを選び、登り降りできる障害物を設置しましょう。
レオパの便秘の解消方法
「すぐにでも病院へ行きたいけど、なかなか時間が取れない」という方も多いでしょう。
そこで、便秘になったときの家庭でできる処置も簡単にご紹介しておきます。あくまで応急処置ですが、無理のない範囲で試してみてください。(自己責任でお願いします)
- 約35度のお湯で温浴させる
- 積極的に水分を摂取させる
- 運動させて排便をうながす
どれも大量・長時間にやるとレオパに大きな負荷をかけてしまいます。少しずつでいいので、回数を重ねて試してみてください。
レオパの便秘の解消方法について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
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レオパの便秘を未然に防ぐ対策
それでは、レオパの便秘を未然に防ぐための対策方法をご紹介します。
多くの場合は、ケージ環境を改善するだけなので、今すぐにでも対策できます。小さなことからでいいので、現状の環境を見直してみてください。
- 新鮮な飲水に定期的に交換する
- ケージ内の温度環境を見直す
- 消化しやすいエサに交換する
- エサを与えるときは誤飲を対策する
- 隠れ家を置いてストレスを緩和する
- 専門病院で定期的な健康診断を行う
- 遊び場を設置して運動不足を解消する
この中でも特に「遊び場の設置」がおすすめです。特別な知識や技術はいらず、設置するだけで簡単にレオパの運動不足を解消してくれます。
便秘になるケージ環境の多くが「シンプルで、立体活動がしにくいレイアウト」です。もう便秘にさせたくない方、少しでも便秘を対策したい方は、遊び場の設置を検討しましょう。
レオパの便秘の対策方法について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
【必須】レオパの便秘対策にぴったりな便利グッズ【運命の分かれ目】この記事のポイント
今回は「レオパの便秘の原因」について解説しました。最後に、この記事の大切なポイントを振り返りましょう。
- レオパが便秘になる原因は、飼育環境の間違いによるものが多い
- 初期症状の場合なら、温浴・水分摂取・運動で治る可能性がある
- 日頃から適切な環境を整え、遊び場を使って運動させるのが大切
記事後半でもお伝えしたように、レオパの便秘対策には「爬虫類専用の遊び場」が有効です。登り降りなどの立体活動により、運動不足を解消し、便秘対策につながります。
レオパにおすすめの遊び場「はちゅれちっく」を下記の記事でご紹介しています。遊び場の設置を考えている方は、下記の記事をご覧ください。
- 監修:山本直輝, 写真・編集:川添宣広, 「レオパの教科書」, 笠倉出版社, 2020年1月1日
- 著者:小家山仁, 写真・編集:川添宣広, 「ヒョウモントカゲモドキの健康と病気」, 誠文堂新光社, 2019年4月12日