爬虫類用品メーカー「両爬工房」の山田です。プロの立場からこの記事を解説します。
「冬場だとレオパがシェルターから出てこない!その原因は?」「どうやって対処すればいいの?」といったお悩みに、わかりやすくお答えします。
レオパが出てこない原因は、冬場の場合だとほとんど「温度」が原因です。温度不足の確認方法や対処法など、今すぐにでも試せることをご紹介します。
ただし、温度だけが原因とは限りません。そのため、この記事では「あらゆる原因」について紹介します。あなたが原因を解決できるように、どこよりも詳しく教えましょう。
記事前半では「冬場にレオパがシェルターから出てこない原因と対処法」について解説します。後半には、おすすめ対策グッズ「レオパ専用の遊び場」も紹介します。
冬場にレオパがシェルターから出てこなくてお困りの方は、ぜひ最後までご覧ください。
爬虫類の飼育用品メーカー『両爬工房』代表
Kanta
かんた
爬虫類を含めた動物の飼育歴23年。自分でも爬虫類を飼いながら、飼育用品メーカー『両爬工房』代表として、爬虫類シェルターなどを開発・販売している。ものづくりのモットーは「ユニークで良いものを」。好きな食べ物は、ティラミスとスタバのフラペチーノ。好きなアーティストは、優里と菅田将暉。
冬にレオパが出てこない原因は「温度」の可能性が高い
結論として、冬にレオパが出てこない原因は「温度」の可能性が高いです。
もちろん冬場は気温が低くなることが理由ですが、「気温が低い=シェルターから出てこない」とはいうわけではありません。
なぜ冬場だとレオパがシェルターから出てこないのか、解決するためにもその理由を知っておきましょう。
温度が低いと活動が鈍くなる
レオパは暖かい環境を好みます。冬になると、部屋の温度が下がりがちです。この寒さで、レオパはエネルギーを節約しようとして、あまり動かなくなります。
そのためシェルターの中にひきこもり、外に出てこないことが多いのです。そのため、ケージの中でも暖かい場所を確保することが大切です。
風邪を引いて体調を崩すことも
レオパも人間と同じように、寒さで風邪をひくことがあります。特に冬場は温度が下がりやすく、レオパが体調を崩しやすい時期です。
体調が悪くなると、元気がなくなり、食欲も落ちます。このため、シェルターからなかなか出てこなくなるのです。
ケージ内の温度を適切に保つことで、風邪を予防し、レオパが健康に過ごせるようにしましょう。
温度以外が原因の可能性もあり
冬にレオパがシェルターから出てこない理由は、温度だけではないかもしれません。ストレスや病気が原因で隠れていることもあります。
飼育環境がうるさい、または照明が強すぎることもレオパを不安にさせる原因です。また、十分な運動や刺激がないと、レオパは活動性を失います。
これらの要因をチェックして、レオパが安心して活動できる環境を整えることが大切です。
冬にレオパが出てこない原因が温度であるかの確認方法
冬にレオパが出てこない原因が温度であるかの確認方法について、ご紹介します。
これだけの確認方法があれば、温度が原因かどうかは簡単に判明します。順番に試してみましょう。
- ケージ内に温度計を設置する
- 温度計は2箇所に置いて観測する
- 昼間だけでなく、夜間も観測する
- エアコンやストーブを切って観測する
- 少しだけ温度を上げてみて様子を見る
ケージ内に温度計を設置する
レオパの活動に必要な適切な温度を把握するために、ケージ内に温度計を設置しましょう。ケージの温度が適切かどうかを知ることが、レオパの健康管理には不可欠です。温度計の設置は、冬の寒さ対策の第一歩です。
温度計は2箇所に置いて観測する
ケージ内の温度差を正確に把握するために、温度計は2箇所に設置しましょう。一つは暖かいエリア、もう一つは涼しいエリアに置くことが重要です。
これにより、レオパが健康に必要な熱環境を確保できるかどうかを把握できます。また、レオパが自由に体温を調節できる環境が整っているかを確かめることができます。
温度のバランスがとれているか常にチェックしましょう。
昼間だけでなく、夜間も観測する
レオパは夜行性なので、夜間の温度もとても重要です。昼間だけでなく、夜間の温度もチェックすることが必要です。
レオパが活動する時間帯の環境が適切かどうかを把握できます。夜間に温度が大きく下がると、レオパは夜行性でも活動を控えてシェルターから出てこなくなることがあります。
一日を通して温度を観測し、常に快適な環境を保つよう努めましょう。
エアコンやストーブを切って観測する
エアコンやストーブが切れたときのケージ内の温度も確認しましょう。これにより、自然な環境下での温度状態を把握できます。
よくあるミスとして、エアコンやストーブで外部の温度を上げている状態で、「ケージ内を保温できている」と思い込むことです。当然、外気温が高いほどケージ内も温めやすくなっています。
暖房器具がないとケージ内の温度は急に下がることがあります。面倒かもしれませんが、実際にエアコンやストーブを切った状態の温度は、調べておきましょう。
少しだけ温度を上げてみて様子を見る
ケージ内の温度を少し上げて、レオパの反応を観察しましょう。温度が低いと活動が減るため、わずかに温度を上げることでレオパが活発に動き始めるかもしれません。
この方法で、レオパが最も快適に感じる温度範囲を見つけることができます。ただし、温度は急に変えずに、徐々に調整することが大切です。
最高でも32度程度に留めて、温度を変化させてみましょう。その際は、温度を上げすぎて湿度が下がっていないかも十分注意してください。
冬にレオパがシェルターから出てこないときの温度改善方法
冬にレオパがシェルターから出てこないときの温度改善方法について、ご紹介します。
環境は人それぞれ違うので、この中からぜひ自分に合った方法を選んでください。
- ヒーターを増設する
- エアコンを常時稼働させる
- ケージを温室で覆いかぶす
- 熱源に近いロフトを設置する
ヒーターを増設する
ケージが冷えすぎているときは、ヒーターを増設することが効果的です。特に冬場は、外の気温が下がるため、ケージ内も冷えやすくなります。
追加のヒーターを設置することで、レオパが快適に過ごせる温度を保つことができます。誰でも簡単に試せるので、ヒーターの位置に注意しながら、試してみてください。
エアコンを常時稼働させる
冬の寒さが厳しい時は、エアコンを常時稼働させるのがおすすめです。エアコンを使うことで、ケージ内の温度を一定に保つことができます。
これにより、自分が目を離しているときも最適な温度を保つことができます。エアコンの設定温度には注意し、レオパにとって適切な温度を維持してください。
ただしこの方法は、かなりの電気代が発生します。特にケージを設置した部屋が大きければなおさらです。簡単な方法ではありますが、最終手段として考えてもいいでしょう。
ケージを温室で覆いかぶす
ケージ全体を温室のように覆う方法も、冬の寒さ対策に有効です。この方法は、外からの冷気を遮断し、ケージ内の温度を安定させることができます。
特に寒い地域では、この方法がケージの温度を保つのにかなり役立ちます。覆いを使用することで、熱が逃げにくくなり、暖房効率もアップするからです。
ただし注意してほしいのは、通気性が一気に悪くなること。保温することも大切ですが、定期的に新鮮な空気を入れるのも忘れないであげてください。
熱源に近いロフトを設置する
ケージ内にロフトを設置することで、レオパが熱源に近づきやすくなります。ロフトを熱源の近くに置くと、レオパが自由に温かい場所へ移動できるようになります。
これにより、レオパ自身がいつでも体温を調整できるので、目を離していてもある程度は安心できます。ロフトは安全な材料で作られていることを確認し、レオパが快適に過ごせるようにしましょう。
おすすめの商品は、両爬工房のレオパ専用の遊び場「はちゅれちっく」。レオパ専用設計だから安心して使えます。気になる方は、記事後半をこのままご覧ください。
レオパがシェルターから出てこない原因は温度以外かも…
レオパがシェルターから出てこない原因は、温度以外かもしれません。
ここでは考えられる原因とその対処法について、解説します。
- 病気や怪我で体調が悪いなら、早めに専門の病院へ行こう
- 周囲の外敵を警戒するなら、静かな場所にケージを動かそう
- 休息以外にやることがないなら、専用の遊び場を設置しよう
病気や怪我で体調が悪いなら、早めに専門の病院へ行こう
レオパがシェルターから出てこない理由として、病気や怪我が考えられます。もしレオパがいつもと違う様子を見せたら、それは何か問題があるサインかもしれません。
活動が少なくなったり、食欲がなくなったりすることも、注意が必要です。このような場合、すぐに専門の獣医に診てもらうことが大切です。
早期発見と適切な治療が、レオパの健康を守る鍵となります。特に病気の早期治療は、レオパの苦痛を軽減し、回復を早めるのでとても大切です。
周囲の外敵を警戒するなら、静かな場所にケージを動かそう
レオパは繊細で、周囲の騒音に敏感です。もしケージの周りがうるさかったり、人の出入りが多かったりすると、レオパは外敵が近くにいると感じてシェルターから出てこなくなることがあります。
このような場合は、ケージをもっと静かな場所に移動させましょう。静けさはレオパに安心感を与え、自然と活動的になることをうながします。環境の変化がレオパのストレスを軽減し、元気な姿を取り戻すきっかけになるでしょう。
休息以外にやることがないなら、専用の遊び場を設置しよう
レオパは遊びや探索が大好きです。シェルターから出てこない理由の一つに、環境が退屈すぎることがあります。専用の遊び場をケージ内に設置することで、レオパに刺激を提供できます。
ロフトや隠れ家、登るための階段やはしごを配置しましょう。これらはレオパに活動の機会を与え、楽しい時間を過ごさせます。
「今の環境は確かに楽しくないかも…」「遊び場があれば、レオパが喜んでくれそう!」と思うのであれば、ぜひ遊び場の設置を検討してください。
温度不足をお助け!レオパの遊び場「はちゅれちっく」
爬虫類用品の国内メーカーである両爬工房では、小型爬虫類向けの遊び場(遊び場付きロフト)「はちゅれちっく」を開発・販売しています。
はちゅれちっくを使えば、レオパはロフトに上がれるので暖かい空気に触れやすくなり、体温を調節しやすくなります。その結果、さらに活動的に動いてくれること期待できますね。
また、野生のような活き活きとした姿を見られるので、あなた自身も飼っていて楽しくなるはず。SNSで写真や動画をシェアすれば、多くの爬虫類友だちが共感してくれるでしょう。
「レオパの喜ぶ姿が見たい。ずっと健康でいてほしい」「もっと毎日の飼育を楽しみたい」と思った方は、レオパにぴったりな遊び場「はちゅれちっく」をぜひご検討ください。
レオパの遊び場「はちゅれちっく」で飼育がもっと楽しくなる!この記事の大切なポイント
今回は「冬時にレオパがシェルターから出てこない原因と対処法」について解説しました。最後に、この記事の大切なポイントを振り返りましょう。
- 冬場の原因のほとんどは「温度」だから環境を見直そう
- レオパがシェルターから出てこない理由はいくつかある
- 周囲の環境やケージ内の温度など、問題の原因を探そう
- 遊び場の設置など、原因に合わせた対処法を実施しよう
- 両爬工房の遊び場「はちゅれちっく」の設置もおすすめ
温度不足をサポートするレオパの遊び場をお探しなら、下記の記事がおすすめです。
- 監修:山本直輝, 写真・編集:川添宣広, 「レオパの教科書」, 笠倉出版社, 2020年1月1日
- 著者:小家山仁, 写真・編集:川添宣広, 「ヒョウモントカゲモドキの健康と病気」, 誠文堂新光社, 2019年4月12日