爬虫類用品メーカー「両爬工房」の山田です。プロの立場からこの記事を解説します。
「レオパに遊び場は必要なの？」「どんなメリットがあるの？」「おすすめの商品は？」といったお悩みに、わかりやすくお答えします。
レオパにとって遊び場の設置は、必須ではありません。しかし設置するべき明確なメリットがあります。むしろ遊び場なしの飼育は「もったいない」と言わざるを得ません。
この記事では「レオパの飼育に使う遊び場」について詳しく解説します。後半には即購入するべきおすすめ商品も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
爬虫類の飼育用品メーカー『両爬工房』代表
Kanta
かんた
爬虫類を含めた動物の飼育歴23年。自分でも爬虫類を飼いながら、飼育用品メーカー『両爬工房』代表として、爬虫類シェルターなどを開発・販売している。ものづくりのモットーは「ユニークで良いものを」。好きな食べ物は、ティラミスとスタバのフラペチーノ。好きなアーティストは、優里と菅田将暉。
レオパの飼育に使える遊び場とは？
遊び場の定義と基本構造
遊び場とは、レオパがケージ内で遊んだり、運動したりするためのスペースです。（遊具や遊び道具とも呼ばれますが、この記事では「遊び場」として統一します）
登り降りできる小さな岩や木の枝でできたもの、人間の住居に似せたシンプルなものなど、デザインはさまざまです。これらはレオパが立体活動をしやすい形状に作られています。
遊び場を作る目的は、レオパが健康に過ごすために必要な運動をうながし、便秘や肥満を防ぐことです。さらにストレスを減らし、良いメンタルを維持する狙いもあります。
また、飼育者自身にとってもレオパの活き活きとした姿を見られたり、観察していて楽しい魅力的なレイアウトを作れたりといったメリットがあります。
他の飼育設備との違い
通常の飼育設備には水入れやエサ皿、隠れ家があります。遊び場はこれらと違って、レオパに立体活動をうながすための設備です。レオパが自然の環境を思い出して、運動や探索を楽しめるように設計されています。
他の飼育設備が基本的な生活の必需品であるのに対し、遊び場はレオパのより豊かな生活をサポートするための便利グッズです。また他の設備に比べてより「飼育者自身の楽しみ、飼育の充実」に大きく貢献してくれます。
レオパの飼育に遊び場は必須なのか？
遊び場はレオパの飼育に絶対に必要ではありません。ただし、多くのメリットがあるので、設置することをおすすめします。
レオパは元々狭い空間でも生活できる動物ですが、運動の機会が増えると健康を維持しやすくなります。自然に近い環境で活動でき、ストレスが減少させられるのです。
また、遊び場はレオパの退屈な気持ちをやわらげてくれる助けになると考えています。そのため、レオパの幸福と健康を考えると、遊び場を設置するべきなのです。
何よりも飼育者にとって楽しみが増えるのもポイント。シンプルなレイアウトだと、飼育が単調になってつまらないとき、そんな退屈な日々を打ち破ってくれるでしょう。
レオパに遊び場を設置する前後の様子
遊び場を設置する前
遊び場がない場合、レオパの飼育環境は比較的シンプルです。基本的な飼育設備には、水入れ、エサ皿、隠れ家、床材があります。それ以上の設置物を置く人は、あまりいません。
この環境では、レオパは日常的に必要な基本的な活動を行いますが、運動する機会は限られています。その結果、レオパは比較的静かで、あまり動き回ることが少なくなる傾向にあります。
また、活動の少なさはレオパの健康にも影響を与える可能性があり、運動不足が引き起こす便秘や肥満などの健康問題が心配されます。
観察している飼育者にとっても、レオパの行動や生態を深く理解する機会が少なくなります。ペットの意外な一面や好きなこと、苦手なことに気付けません。
遊び場を設置した後
遊び場が設置されると、レオパの活動範囲と行動の多様性が増します。新しい遊び場には、登り降りできる階段やスロープがあり、レオパはこれらを使って活発に運動できます。
これにより体力がアップし、健康が維持されてストレスも軽減されます。また、遊び場があることでレオパは新しい環境を探索する楽しみを得るため、興奮や好奇心が高まると考えられます。
飼育者もレオパのより自然な行動を観察できるようになり、より充実した飼育経験が生まれるでしょう。遊び場の設置は、観察する楽しみになり、飼育者とレオパのきずなをより強くしてくれるに違いありません。
レオパの飼育に遊び場を設置する7つのメリット
レオパの飼育に遊び場を設置するメリットは、次のとおりです。
- レオパの活き活きと動き回る姿を見れる
- レオパ自身の気持ちも嬉しそうに感じる
- インテリアになり、レイアウトが映える
- SNS映えの写真を友だちにシェアできる
- 便秘や肥満などの健康被害を予防できる
- 居場所を変えられて体温を調整しやすい
- ペットを大切にしていると周囲に伝わる
レオパの活き活きと動き回る姿を見れる
遊び場を設置することで、レオパはその新しい環境で自由に動き回ることができます。登り降りしたり、隠れたりすることが増えて、本能的な姿を見せてくれるのです。
そしてこれは、レオパが健康で活発である証拠でもあります。飼育者としても、このような活き活きとした姿を見ることができるのは大きな喜びです。むしろこれをきっかけに飼育を始める人もいるでしょう。
レオパ自身の気持ちも嬉しそうに感じる
遊び場があることで、レオパは自然に近い行動を楽しむことができます。この変化により、レオパの表情も嬉しそうに感じるでしょう。遊び場で活動することで、レオパは明らかに元気で、興味を持って周囲を探索します。
飼育者としても、レオパが喜んでいる様子を見ることができるのは、非常に満足感が高い飼育経験です。「自分のおかげで喜んでくれる」といったとき、自分自身も喜びを感じた経験は、あなたもあるのではないでしょうか。
インテリアになり、レイアウトが映える
遊び場を設置することで、レオパのケージはただの生活空間から、見た目にも楽しいインテリアに変わります。岩や枝、植物を使って自然な景観でも、人間らしい住居デザインでも、どちらでも構いません。
このようなレイアウトは、部屋にひとつの世界観を作り出すミニチュアのようなもの。きっとあなたの家を訪れる人々の目を引くことでしょう。また、作り込まれたレイアウトは、飼育者のレオパに対する愛情と世話の良さを映し出すことができます。
SNS映えの写真を友だちにシェアできる
遊び場があることで、レオパのケージはただの生活空間から、素晴らしい写真の背景に変わります。レオパが楽しそうな様子は、はっきり言ってSNSで多くのいいねが付きます。
つまり遊び場があることで、日常的にレオパの魅力的な写真を撮ることができるわけです。SNSにこれらの写真を投稿することで、友人や他のレオパ愛好家との交流が深まります。
さらに、レオパが健康的に過ごしている様子を見せることは、飼育者としての誇りにも繋がります。飼育を通して自分の人生を充実させることは、とても素晴らしいことです。
便秘や肥満などの健康被害を予防できる
遊び場を設置することで、レオパは必要な運動を十分に行えます。活動的になることで、消化促進や体重管理に効果的です。特に便秘は適切な運動が不足していると発生しやすいため、遊び場での活動は非常に重要です。
また、肥満を防ぐためにも、レオパが定期的に動き回ることが推奨されます。これらの運動により、レオパは理想的な体型を維持でき、健康と寿命を延ばせるでしょう。
飼育者としては、レオパが健康であることを確認することができ、安心して飼育を続けられます。遊び場は、レオパの健康維持に欠かせない環境の一部と言えるでしょう。
居場所を変えられて体温を調整しやすい
遊び場があることで、レオパはケージ内で様々な場所に移動できるようになります。これにより、熱源であるヒーターに近づいたり遠ざかったりして、自分で体温を調整することが容易になります。
レオパは変温動物であるため、環境の温度に応じて自身の体温を調整する必要があります。遊び場は高低差を作りやすいので、レオパが自分で快適な場所を見つけやすくなります。
あなたが暑いから服を脱いで涼しいところに行ったり、寒いから服を着てヒーターに近づいたりすることと一緒です。レオパにもそんな快適で自由な生活をさせてあげましょう。
ペットを大切にしていると周囲に伝わる
遊び場を設置することは、レオパへの深い愛情とケアの証となります。レオパが健康で幸せに過ごすために必要なものを提供していることを示せるので、訪れる人々に飼育者の配慮と責任感をアピールできます。
遊び場があるケージは、ただの住まい以上のもの。飼育者がレオパの自然な行動や幸福を重視していることを感じられますよね。友人や家族が訪れた際に遊び場を見ると、レオパへの思いやりと専門的なケアが感じられ、飼育者の印象もアップします。
周囲の友だちや爬虫類好きから「ペットを大切にしている」と思われて損はありません。遊び場はレオパだけでなく、飼育者の社会的な評価にも良い影響を与えるといえます。
レオパの飼育に遊び場を設置する3つのデメリット
レオパの飼育に遊び場を設置するデメリットは、次のとおりです。
- 遊び場の購入に多少のお金がかかる
- ケージの底面積がわずかに狭くなる
- 掃除や設置の手間が少しだけ増える
遊び場の購入に多少のお金がかかる
当たり前ですが、遊び場を購入するときに多少のお金がかかります。特に安全で適切な材料を使ったアイテムは価格が高くなる傾向があります。
しかし、これらのコストはレオパの健康と活動性を保つために、割り切って支払うべきです。遊び場がレオパのストレスを減らし、健康を向上させる効果を考えれば、投資の価値は十分にあります。
そのため、多少の出費は大したデメリットではなく、長期的な幸せを考えるとかしこい選択と言えます。エサや床材のように、ずっとお金がかかるものでもありません。
ケージの底面積がわずかに狭くなる
遊び場を設置すると、その分だけケージ内の底面積が狭くなります。これは特に小さなケージを使用している場合には、レオパの移動スペースが制限されることがあります。
これがデメリットと感じられることもありますが、実際にはこの影響は比較的小さいです。遊び場はロフトや階段が付いているので、レオパの行動範囲自体は広がるからです。
むしろ狭いケージでも、2階建てや3階建てにすることで、マンションのように効率的に面積を作れます。したがって、底面積がわずかに狭くなるのは、遊び場がもたらす多くの利点を考えると、大したデメリットではありません。
掃除や設置の手間が少しだけ増える
遊び場をケージに設置すると、その分、掃除やメンテナンスの手間がわずかに増えます。遊び場には隠れる場所や運動するための構造があり、これらを清潔に保つためには定期的な掃除が必要です。
とはいえ、床材などと違って交換が必要なものではありません。さっと汚れを拭けばきれいになりますし、設置も慣れてしまえばあっという間でしょう。
したがって、これらの手間も、遊び場がレオパにもたらす利益を考えれば大したデメリットではありません。むしろ「飼育している感が良い」といってメリットに思う人すらいます。
レオパの飼育におすすめの遊び場はコレ！
爬虫類用品の国内メーカーである両爬工房では、小型爬虫類向けの遊び場（遊び場付きロフト）「はちゅれちっく」を開発・販売しています。
はちゅれちっくを使えば、小型爬虫類の立体活動をサポートでき、運動不足の解消や便秘・肥満の予防につながります。また、野生のような活き活きとした姿を見られるので、あなた自身も飼っていて楽しくなるでしょう。
カラーはどのようなレイアウトにも合わせやすいホワイト&グレー。サイズは「2階建て」「3階建て」の2種類があり、お使いのケージサイズに合わせてお選びいただけます。
「レオパの喜ぶ姿が見たい。ずっと健康でいてほしい」「もっと毎日の飼育を楽しみたい」と思った方は、レオパにぴったりな遊び場「はちゅれちっく」をぜひお買い求めください。
レオパの遊び場「はちゅれちっく」で飼育がもっと楽しくなる！
この記事の大切なポイント
今回は「レオパの飼育に使える遊び場」について解説しました。最後に、この記事の大切なポイントを振り返りましょう。
- レオパ用の遊び場とは、登り降りしたり隠れたりできる設備のこと
- 設置は必須ではないが、レオパの健康や飼育者の楽しみにつながる
- インテリアになってSNS映えするなど、ペットライフが豊かになる
- お金や手間が少しかかるが、大きなデメリットはないので問題なし
- レオパの飼育に使うなら両爬工房の「はちゅれちっく」がおすすめ
レオパの遊び場をお探しの方は、下記の記事がおすすめです。
- 監修：山本直輝, 写真・編集：川添宣広, 「レオパの教科書」, 笠倉出版社, 2020年1月1日
- 著者：小家山仁, 写真・編集：川添宣広, 「ヒョウモントカゲモドキの健康と病気」, 誠文堂新光社, 2019年4月12日
