リクガメの湿度を上げる簡単な方法【便利グッズは絶対に買うべき】

リクガメの湿度を上げる簡単な方法【便利グッズは絶対に買うべき】

爬虫類用品メーカー「両爬工房」の山田です。プロの立場からこの記事を解説します。

「リクガメの湿度を上げる簡単な方法が知りたい!」「湿度を上げる便利グッがあればほしい!」といったお悩みに、わかりやすくお答えします。

リクガメのケージ内の湿度を上げる方法は、いくつかあります。この記事では、その中でも便利で簡単な方法について、わかりやすく、かつ詳しく解説していきます。

前半では「リクガメの湿度を上げないと起こる悪影響」について解説し、後半には「リクガメの湿度を上げる便利グッズ」をご紹介します。

便利グッズの中でも「加湿機能付きシェルター」は、飼育初心者にとてもおすすめです。湿度管理に失敗してリクガメを不幸にしたくない方は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事の著者

爬虫類の飼育用品メーカー『両爬工房』代表

Kanta

かんた

プロフィール

爬虫類を含めた動物の飼育歴23年。自分でも爬虫類を飼いながら、飼育用品メーカー『両爬工房』代表として、爬虫類シェルターなどを開発・販売している。ものづくりのモットーは「ユニークで良いものを」。好きな食べ物は、ティラミスとスタバのフラペチーノ。好きなアーティストは、優里と菅田将暉。

リクガメの湿度を上げないと…

リクガメの湿度を上げないと…

湿度が低く、カラカラの状態はとても危険です。リクガメの湿度を上げないと、次のような悪影響が及びます。

  • 乾燥により呼吸器の病気を患う
  • 低湿度により甲羅の成長障害を患う
  • 水分不足により脱水症状を引き起こす

乾燥により呼吸器の病気を患う

リクガメは湿度が低いと健康を害します。特に呼吸器系に問題が出やすくなります。乾燥した環境では、リクガメの鼻や気管が刺激を受けやすくなります。

これが原因で、リクガメも風邪を引くことがあります。さらに悪化すると、呼吸が困難になることも。湿度を適切に保つことで、これらのリスクを低減できます。

リクガメが呼吸器障害を引き起こさないために、長時間にわたり低湿度にならないよう十分に気を付けていきましょう。。

低湿度により甲羅の成長障害を患う

実は、リクガメの甲羅は湿度の影響を受けます。適切な湿度がないと、甲羅の成長に悪影響を受けるからです。特に若いリクガメの成長期には、湿度管理が非常に重要です。

湿度が低すぎると、甲羅が歪んだり、表面がひび割れたりすることがあります。リクガメの甲羅は当然「リクガメの体の一部」であり、健康を計るバロメータでもあるのです。

もともと硬かった甲羅がブヨブヨしていないか、おかしなヒビ割れをしていないか、定期的にチェックしましょう。

水分不足により脱水症状を引き起こす

リクガメにとって適切な湿度は、水分補給にもつながります。湿度が低いと、リクガメが脱水症状を起こすリスクが高まります。これは、彼らの多くの種類が、自然界では湿度の高い環境に慣れているためです。

脱水症状になると、リクガメは活動性が低下し、食欲不振になることがあります。また、便秘や消化不良などの問題を引き起こすことも。

「水入れを設置しているから大丈夫」と油断するのは危険です。きちんと保湿と水入れ、両方の側面からサポートしていきましょう。

リクガメの湿度を上げすぎると…

リクガメの湿度を上げすぎると…

湿度をとにかく上げればいいわけではありません。リクガメのケージ内の湿度を上げすぎると、次のような悪影響が及びます。

  • カビや雑菌が繁殖して皮膚病になる
  • ケージ内の床材がすぐに痛みやすい
  • 通気性が悪いと、体調を崩しやすい

カビや雑菌が繁殖して皮膚病になる

湿度が高すぎるとカビや雑菌が繁殖しやすくなり、これが原因で皮膚病になるリスクが高まります。そのため湿度を上げすぎればいいわけではありません。

ケージ内が湿りすぎると、カビや細菌が床材や壁面に増えやすくなります。これが皮膚に直接触れると、リクガメはかゆみや赤みを伴う皮膚病に苦しむことになります。

適切な通気性を保ちながら、ほどよい湿度を継続的に保ち続けることが重要です。

ケージ内の床材がすぐに痛みやすい

リクガメのケージで湿度を高く保つと、床材がすぐに痛むことがあります。湿度が高すぎると、床材が水分を吸収して腐りやすくなります。

床材が濡れた状態が続くと、不快な臭いが発生しやすくなったり、ボロボロに崩れやすくなったりして、清潔な環境を保つのが難しくなります。

床材は消耗品であるものの、ある程度は長持ちできるように注意していきましょう。

通気性が悪いと、体調を崩しやすい

ケージの通気性が悪いと、リクガメは体調を崩しやすくなります。特に、湿度が高い環境では空気がこもりがちです。

新鮮な空気が少ないと、不衛生な環境を作り出しやすくなります。ケージ内に通気口を適切に設けたり、扉を定期的に開放したりするなどして、通気を心がけてください。。

リクガメの湿度はどのくらい上げるべきか?

リクガメの湿度はどのくらい上げるべきか?

リクガメの適切なケージ内の湿度は、種類によって違います。ここでは、3区分にわけて該当する種類と簡単なレイアウトをご紹介します。

40〜60%の標準タイプ

ケージ内を40〜60%の湿度に保つといい種類を「標準タイプ」と呼びます。これらのリクガメは、地中海などの比較的温暖な地域に生息している種類です。

標準タイプに該当するリクガメの種類は、次のとおりです。

  • ギリシャリクガメ
  • ケヅメリクガメ
  • ヘルマンリクガメ
  • フチゾリリクガメ

これらの種類の飼育において、湿度は日本の環境より乾燥気味でも大丈夫です。ただし最低でも40%程度は維持してください。特に冬の乾燥には要注意です。

40〜50%の乾燥タイプ

ケージ内を40〜50%の湿度に保つといい種類を「乾燥タイプ」と呼びます。これらのリクガメは、アフリカや南米などの乾燥した地域に生息している種類です。

乾燥タイプに該当するリクガメの種類は、次のとおりです。

  • ヒョウモンガメ
  • パンケーキガメ
  • チャコリクガメ
  • ヨツユビリクガメ

これらの種類の飼育において、適度に乾燥した状況を意図的に作らないと、体調を崩すので注意が必要です。湿っぽい夏や梅雨時は、通気性のいいケージにしたり、ファンを回すなどして蒸れない工夫をしてください。

どうしても湿度が高くなるときは、水入れを外しても大丈夫です。その場合は、温浴や水気のある野菜での水分補給が必須になります。また、冬場の乾燥には十分注意しましょう。

50〜80%の湿潤タイプ

ケージ内を50〜80%の湿度に保つといい種類を「湿潤タイプ」と呼びます。これらのリクガメは、インド、アフリカ、中南米などの熱帯雨林や渓流付近に生息している種類です。

湿潤タイプに該当するリクガメの種類は、次のとおりです。

  • インドホシガメ
  • アカアシガメ
  • エロンガータリクガメ
  • ベルセオレガメ
  • セマルムツアシガメ

これらの種類の飼育においては、温度・湿度ともに高めに設定します。日本において、霧吹きや加湿機能付きシェルターを使えば、高湿度を保つのはそう難しくはありません。

ただし、湿度が高いとカビや細菌が繁殖しやすく、リクガメが皮膚病などになる可能性があるので要注意。床材も痛みやすくなるので、定期的に床材を交換したり、ときには天日干しなどして殺菌したりしてください。

ケージ内にはいつも水入れを置く必要があるので、忘れないようにしましょう。加湿機能付きシェルターを設置すれば、随分と高湿度を保つのが簡単になります。

無料ですぐに試せる湿度を上げる方法

無料ですぐに試せる湿度を上げる方法

デメリットはあるものの、無料ですぐに試せる湿度を上げる方法もあります。あまりおすすめはしませんが、参考までにご紹介します。(便利グッズを購入する方が、簡単かつ安全ではあります。)

  • ケージ内を密閉する
  • 大きめの水入れに替える

ケージ内を密閉する

リクガメのケージを密閉するのは、湿度を簡単に上げる方法です。ケージの蓋を閉めることで、内部の水分が外に逃げにくくなります。この方法は、特に冬の乾燥する季節に効果的です。

ただし、完全に密閉しすぎると通気性が悪くなり、リクガメの健康を害する恐れがあるので注意が必要です。ケージの一部に小さな通気口を設けることで、空気の流れを確保しましょう。

また、湿度が高くなりすぎないように、湿度計を使って定期的にチェックすることが大切です。

大きめの水入れに替える

リクガメのケージ内で湿度を簡単に上げる方法の一つに、水入れを大きめのものに替える方法があります。大きな水入れは、水の表面積を増やすことで、蒸発する水分も多くなり、結果的にケージ内の湿度を上げる効果があります。

特に乾燥する季節や暖房を使用する冬場におすすめです。しかし、水が多いと腐敗するリスクもあるので、定期的に水を交換し、清潔に保つことが大切です。

また、水入れを大きくしすぎるとリクガメの行動範囲となる床面積を狭くするので注意してください。理想は、加湿機能付きシェルターを使って地上以外に水を張り、床面積を狭くしないほうがおすすめです。

リクガメの湿度を上げる便利グッズ

リクガメの湿度を上げる便利グッズ

リクガメの湿度を上げる便利グッズをご紹介します。これらの方法を使いこなせば、安定的かつ簡単に湿度を維持できます。特に加湿機能付きシェルターは、とても導入が簡単なので検討してみてください。

  • 定期的に霧吹きをする
  • 自動加湿調整器を設置する
  • 加湿機能付きのシェルターを使う

定期的に霧吹きをする

リクガメのケージの湿度を適切に保つためには、霧吹きが効果的です。霧吹きをすることで、リクガメが必要とする湿度を簡単に与えられます。

特に乾燥している日や季節では、朝晩2回、ケージ内に軽く霧を吹きかけると良いでしょう。床材に霧吹きをすればケージ内を長時間保湿できるので、リクガメの皮膚や甲羅に水分を与えられます。

ただし、ケージが何日も湿りすぎないように注意が必要です。あまりに過剰に湿度が高すぎると、カビや細菌を繁殖させてしまいます。

ケージ内の通気を確保し、湿度計を使って湿度レベルをこまめにチェックしましょう。何日か試していけば、感覚的に必要な霧吹きの回数や水分量が分かってきます。

自動加湿調整器を設置する

リクガメのケージ内の湿度を自動で管理したいなら、自動加湿調整器がおすすめです。この装置を使えば、設定した湿度を自動で保つことができ、手動で霧吹きする手間が省けます。

自動加湿調整器は、センサーが湿度を感知して自動で加湿や脱湿を行い、常に一定の湿度を維持します。これにより自分が目を離していても湿度を調整できます。

ただし、自動加湿調整器はとても便利ですが、価格が高い点がデメリットです。また、ケージ内だけを集中的に加湿するのは意外と難しいため、位置の調整や設定の見直しが必要になることもあります。

加湿機能付きのシェルターを使う

リクガメの湿度管理で最もおすすめなのが、加湿機能付きのシェルターです。このシェルターはケージの中で場所をとらず、設置も簡単なため、誰でも気軽に始められます。

シェルター内には水を入れる部分があり、リクガメが必要とする湿度を自然に保つことができます。飲み水用の水入れと一緒に補充するだけで良いので、毎日の手間がほとんどかかりません。

この方法は湿度の安定した環境を維持しやすいうえ、床材をびしょびしょに濡らさなくていいので、カビや細菌の心配も少なくなります。初心者のうちは、加湿機能付きシェルターの導入を検討しましょう。

湿度管理ができる加湿機能付きリクガメシェルター

幅19cm×高さ10cm「カラーリクガメシェルター」(カラー5色)

爬虫類用品の国内メーカーである両爬工房では、彩り豊かなカラーから選べる「カラーリクガメシェルター」を開発・販売しています。

こちらの商品は、リクガメ専用として作られました。たとえば水を入れてケージ内を加湿する特別な機能を持っていたり、垂直な壁面で登りづらくして事故を防いだりできるのです。

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幅28cm×高さ14cm〜「ビッグリクガメシェルター」(L/XL/XXL)

爬虫類用品の国内メーカーである両爬工房では、超巨大なリクガメでも使える「ビッグリクガメシェルター」を開発・販売しています。

こちらの商品は、リクガメ専用として作られました。たとえば水を入れてケージ内を加湿する特別な機能を持っていたり、垂直な壁面で登りづらくして事故を防いだりできるのです。

これまで諦めていた大きなリクガメの飼い主さんも、こちらの’製品なら使えるはず。大きくなった後でも、たまには隠れて休ませてあげたら喜んでくれるでしょう。

「大きくなったペットに隠れ家をあげたい」「成長に備えて、あらかじめ大きいものが欲しい」と思った方は、こちらのビッグリクガメシェルターをぜひお買い求めください。

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この記事の大切なポイント

この記事のポイント

今回は「リクガメの湿度を上げる方法」について、プロの目線からご紹介しました。最後に、忘れないようにこの記事の大切なポイントを振り返りましょう。

  • 湿度を適正ラインにしないとリクガメの健康を損なう
  • リクガメの適正湿度は、標準・乾燥・湿潤の3タイプ
  • 無料の湿度管理方法は、デメリットもあるので注意
  • 湿度管理には、霧吹き・加湿器・シェルターを活用
  • 両爬工房なら加湿機能付きシェルターの種類が豊富

加湿機能付きのリクガメシェルターをお探しの方は、下記の記事がおすすめです。両爬工房の製品について、メリットやデメリット、お客様のレビューを紹介しています。

≫後ほど記載

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