レオパの低温やけどの症状と対処法|事故の原因と今後の対策

レオパの低温やけどの症状と対処法|事故の原因と今後の対策

「レオパが低温やけどになったかも!どんな症状があるの?」「対処法を教えてほしい。今後のために原因と対策も知りたいな」といった悩みにお答えします。

レオパは「低温やけど」になると、皮膚の赤みや水ぶくれができます。すぐに元凶であるパネルヒーターを撤去して、ケージを清潔にし、専門の病院へ連れていきましょう。

この記事では、レオパの低温やけどの症状と対処法、事故の原因と今後の対策をご紹介します。もうレオパをつらい目に合わせたくない方は、ぜひ最後までご覧ください。

なお、レオパの保温はパネルヒーターに頼ってはいけません。記事後半では、レオパ自身が温度をとれるようになる「爬虫類専用の遊び場」をご紹介します。

この記事の著者

爬虫類の飼育用品メーカー『両爬工房』代表

Kanta

かんた

プロフィール

爬虫類を含めた動物の飼育歴23年。自分でも爬虫類を飼いながら、飼育用品メーカー『両爬工房』代表として、爬虫類シェルターなどを開発・販売している。ものづくりのモットーは「ユニークで良いものを」。好きな食べ物は、ティラミスとスタバのフラペチーノ。好きなアーティストは、優里と菅田将暉。

レオパの低温やけどの主な症状

レオパの低温やけどの主な症状

レオパの低温やけどの症状は、次のとおりです。

  • 皮膚の赤み
  • 水ぶくれ
  • 硬くなった皮膚
  • 皮膚の変色(黒ずみや白っぽくなる)
  • 触れると痛がる
  • 患部の脱皮の異常

これらの症状にともない、食欲不振や活動性の低下、潰瘍や壊死の発生が見られます。複数の症状が見られたら、低温やけどによるものだとすぐにわかるでしょう。

症状がひとつだけでも後々水ぶくれになったり、患部が硬くなったりするので、注意深く経過を観察してあげてください。早期発見・早期治療が大切です。

レオパが低温やけどになったときの対処法

レオパが低温やけどになったときの対処法

続いては、レオパが低温やけどになったときの対処法をご紹介します。

結論、すぐに専門病院に行くべきなのですが、それまでにやってほしいことがあります。自宅でやれることをやり、時間を空けずに病院へ行くのがポイントです。

  • パネルヒーターの撤去
  • すぐに清潔な環境を整える
  • 専門病院で獣医師に診てもらう

パネルヒーターの撤去

レオパが低温やけどを負ったら、まずパネルヒーターを撤去しましょう。ヒーターが原因でやけどが進行するのを防ぎます。ヒーターを取り外した後、ケージ内の温度が急激に下がらないように注意してください。

せっかく購入したパネルヒーターを使いたい気持ちはわかりますが、環境を改善せずに使い続けるのはとても危険です。ひとまずレオパの症状が回復するまで、使用を控えましょう。

すぐに清潔な環境を整える

レオパが低温やけどを負った場合、まず清潔な環境を整えることが大切です。やけどの部分が感染しないように、ケージを清掃し、床材を新しいものに交換します。汚れた床材は細菌の繁殖を促し、やけどの治りを遅くします。

また、水皿や食器も洗浄し、清潔な水と食べ物を用意してください。レオパの体調をサポートするために、常に清潔な環境を保つことが重要です。ケージ内の温度や湿度も適切に管理し、レオパが快適に過ごせるようにしましょう。

さらに言うと、レオパがストレスを感じないように、静かな場所にケージを移動させることも効果的です。とにかくレオパの負荷を与えないよう心がけてください。

専門病院で獣医師に診てもらう

レオパが低温やけどを負った場合、たとえ忙しくても専門病院で獣医師に診てもらってください。素人の処置では、回復が遅くなったり、症状が悪化したりする可能性があります。

獣医師はやけどの状態を詳しく診察し、適切な治療法を提案してくれます。(例えば、抗生物質や消炎剤などの薬を処方されるなど。)また、やけどが悪化しないようにするための具体的なケア方法も教えてくれます。

獣医師に定期的に診てもらうことで、やけどの治り具合を確認し、必要に応じて治療を調整することができます。早期の対応がレオパの健康を守るためには非常に重要です。

レオパが低温やけどになる原因は、パネルヒーターの設置ミス

レオパが低温やけどになる原因は、パネルヒーターの設置ミス

正直な話、レオパが低温やけどになる原因は、パネルヒーターの設置ミスがほとんどです。

そして、そのミスは他の誰でもなく飼い主の責任になります。もう二度と低温やけどを引き起こさないように、正しい設置場所を知っておいてください。

  • ケージ内部にパネルヒーターを入れている
  • ケージ底部から強い熱が伝わってきている
  • パネルヒーターでケージを保温しようとする

ケージ内部にパネルヒーターを入れている

パネルヒーターをケージ内部に設置してはいけません。ヒーターが直接レオパに触れると、やけどを負う危険があります。

パネルヒーターはケージの外側に取り付け、適切な温度設定を行うことが重要です。外側に設置することで、レオパが直接触れることなく安全に温まれます。

あくまでパネルヒーターはケージを温める補助に過ぎません。温度が足りないからといって、ケージ内部に設置するのは絶対に控えてください。

ケージ底部から伝わってくる熱が強すぎる

ケージ底部から伝わってくる熱が強すぎる場合も注意してください。ケージの底が薄かったりすると局所的に高温になりやすく、やけどのリスクが高まります。

熱が伝わりすぎる場合は、ヒーターとケージの底の間にすき間を空けましょう。ケージの底部を手で触って、ちょうどいい温度になるようスキマを調節してください。

すき間が作りにくい場合は、温度調節ができるパネルヒーターを使いましょう。これなら必要以上に熱くなりすぎないので、簡単に温度を調節できます。

パネルヒーターでケージを保温しようとする

パネルヒーターでケージ全体を保温しようとするのは、初心者にありがちなミスです。パネルヒーターは局所的な加熱には適していますが、ケージ全体を温めるのに向いていません。

レオパのケージを保温するときは、専用のヒーターを使うか、部屋全体をエアコンでコントロールする以外の選択肢はありません。自分に合う方法を選んでください。

レオパがもう低温やけどにならない保温対策

レオパがもう低温やけどにならない保温対策

もう二度とレオパに低温やけどを負わせたくない方へ。賛否両論ではありますが、実はパネルヒーターを使わなくても、レオパの飼育は可能です。

パネルヒーターは、あくまで補助の暖房器具です。温度勾配を作ったり、暖房能力を底上げしたりするために使うだけです。他の暖房器具で保温ができていれば必要ありません。

そこで、パネルヒーターを使わない効果的な保温方法をご紹介します。低温やけどが怖い方は、ぜひこれらの方法も検討してみてください。

  • ヒーターをいくつか設置して暖房能力を上げる
  • エアコンを24時間稼働させて部屋全体を管理する
  • 遊び場を設置してレオパ自身に温度をとらせる

ヒーターをいくつか設置して暖房能力を上げる

パネルヒーターを使わない効果的な保温方法として、ヒーターをいくつか設置する方法があります。複数のヒーターを配置することで、足りない暖房能力を底上げできます。

また、ケージ内の温度を均一に保つことができます。エアコンで管理できない人にとっては、もっとも経済的にも技術的にも優しく、現実的な方法なのでおすすめです。

エアコンを24時間稼働させて部屋全体を管理する

エアコンを24時間稼働させて部屋全体を管理する方法もあります。エアコンを使用することで、部屋全体の温度を一定に保ち、レオパのケージ内の温度も安定させることができます。

ただし、エアコンをそれだけ長く稼働させているとかなりの電気代が発生します。経済的に厳しい人は、ヒーターを追加するなどして、局所的に温める方がおすすめです。

また、24時間稼働させていると部屋全体が乾燥気味になり、ケージ内も湿度不足になります。そのため、温度はクリアできても、定期的な霧吹きや水分の補充は必須です。

遊び場を設置してレオパ自身に温度をとらせる

遊び場を設置してレオパ自身に温度をとらせるのも効果的な方法です。遊び場をケージ内に設置することで、レオパは自分で快適な温度を選ぶことができます。

温かい場所と涼しい場所を作り、レオパが自由に移動できるようにします。これにより、レオパは自分の体温を調整しやすくなり、快適な環境を維持できます。

爬虫類専用の遊び場を使えば、誰でも簡単にレイアウトを組めます。遊び場を選ぶときは、登り降りできるはしごや階段、高低差の作れるロフトがおすすめです。

レオパ自身が温度をとれる遊び場「はちゅれちっく」

両爬工房では、小型爬虫類向けの遊び場(遊び場付きロフト)「はちゅれちっく」を開発・販売しています。

レオパの立体活動をサポートできるので、便秘や運動不足の解消につながります。野生のような活き活きとした姿を見られるので、あなた自身も飼っていて楽しくなるはずです。

サイズは「2階建て」「3階建て」の2種類で、お使いのケージサイズに合わせて選べます。特別な知識や技術は必要なく、設置するだけで立体レイアウトのできあがりです。

「レオパの保温に役立てたい」「運動不足を解消してもっと健康でいてほしい」と思う方は、遊び場「はちゅれちっく」をぜひ手に入れてください。

レオパの遊び場「はちゅれちっく」で飼育がもっと楽しくなる!

この記事のポイント

この記事のポイント

今回は「レオパの低温やけど」について解説しました。最後に、この記事の大切なポイントを振り返りましょう。

・低温やけどになると皮膚の腫れや水ぶくれができ、触れると痛がる
・低温やけどになる主な原因は、パネルヒーターの設置場所のミス
・保温ができない方は、ヒーターを追加するか、エアコンを稼働させる
・レオパ自身に温度をとらせるなら、高低差の作れる遊び場を使う
・レオパ専用の遊び場なら両爬工房の「はちゅれちっく」がおすすめ

レオパの保温に役立つ爬虫類の遊び場が気になる方は、下記の記事をご覧ください。